サン・ジョルディの日とは?

サン・ジョルディの日はいつか?

4月23日

何をする日か?親しい人に気持ちをこめて、本や花を贈り合うカタルーニャ伝統の日です 普通は男性から女性に花を、女性から男性に本を贈ります 親子や友人どうしでもプレゼントしますカタルーニャでは、この日は花の市や本の市が街にたち、人々は本やバラを買い求めます 特にバルセロナのランブラス通りは、子どもも大人も行き交い、大変な賑わいでまさに年に一度のお祭りとなります

サン・ジョルディの日の由来は?

サン・ジョルディ[Sant Jordi] は、聖人の名前です 中世からカタルーニャ地方の守護聖人として、地域の人々に親しまれてきた騎士の名前です サン・ジョルディは架空の人物とも実在の人物とも、議論の分かれるところですが、トルコのカッパドキアで4月23日に殉教したと言われていますサン・ジョルディの伝説のひとつに、龍退治の話があります ある国の王女が龍にとらえられ、いけにえにされるところを、サン・ジョルディが現れて龍を退治して王女を救いました その時にサン・ジョルディの剣の一刺しで龍の血が地面に流れ、そこに美しい赤いバラが咲いたという話ですサン・ジョルディは、サン・ジョルジュ、セント・ジョージなどと発音を変えて、ヨーロッパ各地の守護聖人となっています
龍と戦う若き騎士、サン・ジョルディの話は、スペインのカトリック教徒がイスラム軍から国をとりもどす戦い、あるいは後になってカタルーニャの自治や言葉を禁止した独裁政治からカタルーニャの独立を求めて戦う精神と重なったためか、カタルーニャ地方では現在もサン・ジョルディ信仰は人々のアイデンティティーとなって深く根づいています

なぜ本と花を贈るのか?

花(特に赤のバラ)を贈るのは、前述のサン・ジョルディ伝説の赤いバラが咲いた話によるもの カタルーニャでは、青い麦の穂をそえた一輪のバラが一般的です
一方、本に関しては、もっと後になり、サン・ジョルディの命日4月23日がスペインの文豪セルバンテスの命日と同じだったことから、本と花という組み合わせが始まりました また、この日はシェイクスピアの命日にもあたります

日本のサン・ジョルディの日

日本では、当協会が設立とともに、全国の書店関係者や花業界の協力のもと、サン・ジョルディの日のプロモーションを始めました
毎年、東京、名古屋、横浜、北海道、山形など各地でイベントや講演会が行われています 特に名古屋のサン・ジョルディフェスティバルでは、名古屋の中心地にバルセロナのランブラス通りのような花や本の市が屋外にたち、土曜日・日曜日にあわせて盛大なイベントが行われますカタルーニャの伝統 サン・ジョルディの日は、日本でのプロモーションが国外では初めてでしたが、今では日本だけでなく、世界各国で祝われるようになりました また、この日はユネスコの「世界本の日」にも指定され、広く本の日として発展をとげつつあります